このあとがきは、作品についてというよりも別のことについて語っています。無駄に長くまた人によっては軽蔑するような内容かもしれません。それを了承の上でお読みいただけると幸いです。

 また、ここで書くことはあくまで個人の意見であり、そのようなことを進めるものではないことを先に明言しておきます。

 

 

 えーーーーーっと。これは百合でしょうか? ときかれれば頷きます。この名前すらない主人公【わたし】が抱いていた感情は琴美への強い、とても強い想いでした。強すぎる想いが彼女を凶行へと駆り立てたのは間違いありません。もう数年前に書いたものできちんと【わたし】のことを理解できているのかわかりませんが、【わたし】が抱いていたのは友情以上の感情であり、それは【愛】とも言えるものでした。快楽殺人者とは異常性欲が原因となる場合があるらしいですが、【わたし】も琴美にそれに近いものをいだいていました、恋人に対する【愛】とも言えたかもしれません。純粋すぎて、歪んでしまった【愛】の結果であり、これは人の愛の形として存在するものだと考えています。

 【わたし】が思っていたものとは違うのかもしれませんが、愛しているからこそ殺すというのは愛の形としてあるものだとおもっています。自分では好きな相手にそんなこと思ったことはないし、好きな相手にそんなことされるのだってもちろんごめんこうむりますが、愛しているから殺すというのはありえることだと考えています。(自分がするのもされることも望まないことをこんな風にいっていいのかと言われたら言葉に詰まりますが)

 特に同性や通常一般的に世間に許容されない間柄であればそれはなおさら。こんなふうに小説の中では見たくないもの、聞きたくないことに目をつぶり、耳をふさぐことは可能ですし、個人的にも嫌いなのでできるだけ人の汚い部分は小説内で出さないようにしてきました。(まぁ美貴とか最低すぎましたけど、あと涼香も)ただ、なんだかんだで人に許容されない愛というのは世の中に確かに存在していて、周りになんと言われようが自分を貫ける人はともかく、そんな人ばかりでないのも現実で、そのような愛や世間に許容されるような愛であれ【愛しすぎているから殺す】というのは繰り返すようですけどあってもいいと思います。

 たとえば、このHPの別の作品でも触れましたけど愛とは永続的に続くとはかぎりません。なら自分が相手の一番で、相手が自分の一番な時に殺す(心中も含む)。そうすればその気持ちは永久に変わることはありません。死ぬから気持ちも一緒になくなるという人もいるかもしれませんし、魂となっても気持ちが残るということを信じるひともいるかもしれません。ただ、その人にとってそれが本当の幸福であるかはともかくとして、殺した相手の想いを自分の中で信じ続けることは可能で、永久に自分のものにすることができる、そう思える。殺すという行為によりその人をある意味永遠の中に閉じ込められるのだと思います。
 また同意の上で心中するのならそれは一つの幸福の形なのかもしれません。いつまでも一緒にはいられないかもしれない、もしかしたら自分にだって他に好きな人ができてしまうかもしれない、そんなのは嫌だからそんなことに絶対になってしまわないように互いへの愛を胸に抱きながら一緒に逝く……これを愛と考えるのはやはりおかしいのでしょうね。愛も人によって様々なら幸せもまた様々だとはいいますけど。当然個人的には生きて幸せになって欲しいとはおもっています。
 ……そう考えると【わたし】はあの後琴美の側で自分にナイフをつきたて寄り添いながら逝ってしまったのかもしれませんね。【わたし】はそれを不幸と感じないとしても、残された理絵は確実に不幸になったでしょう。【わたし】は理絵が不幸になることを絶対に望んでいないにも関わらずです。死ぬのであれば、後のことなんてどうでもいいのかもしれませんけど。

 

 

 未熟極まりない愛についての見解をこの辺にしておいてこの作品自体に触れますと、これは元々長編もののプロローグとして書いたものでした。その時は公園に入ってからのシーンだけで、ラストもこれとは違ったものでした。その長編を色々あって断念したけど、なんとなく気になったまま改良を加えることにしたが今回のものです。三部作、というか琴美や理絵の前後の話の軽く考えたことなどあったんですけどどうやっても、読み手にとって気持ちいいものにならないような気がしたのと、琴美のこの事件の前の話ならともかく理絵の絶望などとてもかける気がしなかったので当時は断念しました。ある程度かくことになれた今ならば、諦めた長編や琴美、理絵のことをかけないこともないのかもしれませんね。

 

愛について偉そうかどうかはともかく語ったけど、そもそもこれをかいた動機が【血と女の子】という組み合わせに魅力を感じてしまうからという時点で死んだほうがいいですねw 笑い事じゃないかもしれませんけど、さすがに愛のことはともかくこっちは漫画やゲーム、小説での話です。ただ、なんだかんだで愛と死結びつけてしまうのはおかしい証拠ですね。ほんとに笑い事じゃありませんけど。

 

この作品やあとがきでの賛否……というか賛があるのかわかりませんが、ここまでお付き合いくださいありがとうございました。また不快な思いをさせてしまっていたら申し訳ありません。あとがきでは途中からなにを書いているのかわからなくなってきて言いたいことの半分も言えなかったような気がしてますけど、改めて申し上げておきます。これはあくまでも個人的な考えであり、決してそのような心中等の行為を薦めているものではありません。

では。

 

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