「あ……え……え?」
望は呆けたように唇に手を当てた。
たった今、ただの親友だと思っていた相手に奪われた唇を。
「……次、舌入れる、から」
沙羅は俯き、望の顔を見れないままに先ほど同意なしにキスをしたということよりも過激なことを口にする。
「あ、あの……??」
望はまだ最初のことすら整理できず、何を言われたのかきちんと理解できなかった。
「……私のこと、嫌いなら、逃げて……」
卑怯な言い方に沙羅は奥歯をかみ締めるが、もはや気持ちを抑えることなんて出来ず、肩を優しくつかむとゆっくりと顔を近づけていき……
「ぁ、んっ……」
望の唇に唇を重ね
「っ!!!??」
宣言どおりに重ねた唇から舌をねじりこませていった。
(いやぁ…………)
怖かった。はっきりと恐怖を感じた望は本能的に沙羅を引き離そうとさらに押し当てた手に力を込めようとするが……
私のこと、嫌いなら、逃げて
(っ!!)
その言葉が心に絡み付いて沙羅の体を押し返すことができなかった。
「ちゅ…ぷ、じゅ……くちゃ」
肌から直接伝わる聞いたことのない艶かしい音に望は頬を染め上げ、瞳に涙をためていく。
「ふ……は、ぁ……」
沙羅も初めてなこともあり、それほど長い時間ではなかったが望には永遠にも感じられた無慈悲な口付けが終わりを告げる。
「っ、は、あ…はぁ」
「望……可愛いよ」
「っ……」
止まっていた息を整えようとする望だったが、沙羅の蕩けるような声に再び緊張を体に走らせた。
「ぁ、や……」
「ねぇ、わかる? 好きって、こういうことなの。私の好きはこういう好きなのよ」
「あ、の……わた、し……」
何か、何か言わなければとは思っているのだが言葉が出てこない。沙羅から発せられる異質な雰囲気に飲み込まれ、意味のなさない言葉を紡ぐことしかできなかった。
「ひゃっ!?」
「……望……」
沙羅は想い人も自分もまともな状態じゃないことはわかってはいる。しかし、沙羅はすでに踏みとどまれる場所にはいなかった。
ベッドに座ったままの望の制服に手を入れ、肌に直接触れる。
「今度、は、胸、触る……嫌なら……私が、嫌、なら……断って、いいよ」
こういう言い方をしてしまう。こう言えば、望が断れないと知っているから。
「っ……く」
だが涙をためていた望ではなく、行為としては望みをかなえている沙羅のほうが先に涙を流していた。
「望……のぞみぃ……」
一度崩壊した心は取り繕う間もなく、沙羅の目からはとめどなく涙が溢れていってしまう。
おしまい?w ちょっとあるものに触発されていつか書こうかなとネタとして書いてみたんですけど、これってS×Sの三話じゃん……細部は違いますけど……してることや状況がほとんど一緒。前後をうまくやれば違う印象になるのかな。あと、美愛のゼロ話とも似てた……。こういうのがすきなのかな……まぁ、好きですけど。
ちなみに沙羅はあんまり考えてないですけど、望はとにかく気弱っていうイメージです。押しに弱くて、あとは沙羅のことを友達としか思えていないんでしょうね。
ここで、どうにかするのなら読みきりで、沙羅が自分に押し潰されたり、もしくはなんらかで止まったりするようなことがあれば数話必要になるのかな。どっちにしろ年齢制限かかっちゃいそうですね。っていうか、まだやるとも決めてないのに気が早いですけど。そもそもこれってどこにいるんでしょうね。ベッドのあるお部屋ということだけでほかは何にもわからない。寮とかだったら面白そうといえば面白そうなんですけどさらにS×Sと同じになってしまう……S×Sとは違った寮のお話を書いてみたいかなって思ったりもしてるんですけどね。うーん、っていうか、いきなりな上にこんなこと書かれても困っちゃいますよね。とりあえずここできっておきます、では駄文を失礼しました。