今回は結月のお話しでした。

 玲菜の傷を見た結月の反応は何にもおかしいところなんてなくて、むしろ玲菜を心配してのことでした。

 でも玲菜にとってはそれが重荷になった。何度か書いてますが、リストカットに限らず苦しんでいる人間にただやめろと言ってもそれは逆効果になる場合もあると思います。

 玲菜にとって重要なのはリストカットをすることではなくてその背後にある原因ですから。

 もっとも、結月にそれを理解しろというのも無理な話だというのも書いてきましたね。結月は玲菜ではなく、玲菜が何に苦しんでいるかなんてわからない。どんなに相手を想ったとしても相手の心を読むなんてできませんから。

 だからこそ言葉を尽くさなければならないはずなのに、二人とも二人の関係が壊れることを恐れそれをどうにかするのと引き換えに互いに踏み込むことを止めてしまいました。

 そのまま数年がたって、固まってしまった関係に動きがありました。

 玲菜からしたらバレたことにプラスの面なんてないかもしれませんが、結月にはきっかけとなるかもしれないです。

 簡単なことではないですけど、ここで本当の意味で玲菜のためになることをできなければ結月は自分で自分を許せなくなるでしょう。

 なので、今後の結月には期待します。結月がどう玲菜を救おうとするか、私にとっても意味あるものにしたいですね。

 

 では、また次回。

 ちなみに、次回は姫乃回です。なお、二人がメインルートなため他のキャラの話はメインのお話が終わるまでない予定です。

ノベル/玲菜TOP