とりあえず、好きになるまでをしたので区切りとします。

 なんというか、好きになるパターンが決まってきちゃってるなというのが情けないところです。言葉は悪いですけど、なんとなく好きになるっていうのは恋愛じゃ結構あることだし、好きだと思っているからその人のことを何でも好意的に捉えてもっと好きになるっていうのは現実じゃ結構あることなのかもしれませんが、お話ではあんまりそういうのはやりづらいし、シリーズの冒頭であんなことするほどに想いを募らせるのであれば理由が必要かなと。

 否定してた自分を認めてもらうこと、それは本人にとってすごく大きなことだと思います。どんな人間だって自分を否定しようとする一面は持っていると思いますし、それを誰かに認めてもらうことは大げさに言ってしまうと生きる力になると思います。特に他人に隠したがっている一面こそ、どこかではわかってもらいたい、そんな自分をさらけ出して、理解してもらいたいと思ってしまうものだと思います。

 沙羅にとって望は仲のいい友達でした。この一件は良くも悪くもその関係を壊すものとなりました。望にとってはそれはいいことだし、沙羅への恩返しと共に沙羅の心に近づけたことは望にとってはとても嬉しいものでした。沙羅も最初はそう思ったでしょう。今まで誰にもわかってもらえなかったことをわかってもらえた。意地で貫いてきた否定したい自分を肯定させてくれた。そこまでは沙羅にとって最高の展開だったでしょう。問題は自分の思っていた以上に望の存在が大きくなってしまったこと。それはこれから沙羅に重くのしかかっていきます。

 にしても好きって自覚してないのに、着替えや寝るところの想像はともかくブラウスを抱きしめてしまうのはやりすぎですねw

 

 望は想ったよりも強くてびっくり。というか、最初想像してたのとまったく別になってしまいました。もっと、気弱で今回のようなことはとてもできる人間じゃないと想っていたのですが。うーん、でも、普段は本当にあんまり自分から人に話しかけたりもできないし、まして今回のようなことはできなかったのだと思います。ただ、今回は沙羅のためだったからできた。それは、沙羅を友人として想っていたのはもちろん、沙羅の弱さを見たからこそ、そんな沙羅のためと勇気を出すことができました。

 沙羅はどちらかというと私と同じように望のことを考えていて、何にも期待していなかった望に救われたというのが余計に大きかったでしょう。

 と、なんだか好きの理由を色々述べてきましたが……なんどか述べたように個人的にはやっぱり好きに理由なんかいらないんじゃないかなと思います。ただ、胸からその人のことを好きだという思いが溢れて、どうしようもなくなってしまう。恋なんてこんな単純でいいというような気も。

 さて、次回からは今までこのHPではあんまり取り上げてなかった葛藤、ですが……意外に最初の場面まで行くのに時間がかかりすぎているので、なるべく早く戻りたいとはおもうのですが……とにかく頑張ります。

 では、また次回。

 

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