最悪なのがどちらかといえば、望に思えますね。

 沙羅のしたことは許されることじゃない。でも、その報いとして望がしたことは重すぎる気がします。

 望には望の目的というか、意思はあります。友達でいたいという意思、一緒にいたいという意思。それが、何でもするという言葉につながるのかといえば普通はありえない。友達として何でもするということではなく、恋人としての行為すら、してもいいという。そんなこといえるほどの想いが望の中にあるのでしょうか。……その辺をうまくやらない限り二人の未来はないし、私の資質が問われかねないのがきちんと考えたいですね。

 でも、どんな理由があっても今の沙羅には届かないでしょうね。少なくても言葉だけじゃ絶対に届かない。

 

 一方沙羅は捻じ曲がっちゃってますね。それも仕方ないし、むしろ望にあんなことを言われたのではおかしくならないほうがおかしい。その中で沙羅がたどり着いたのは嫌われてやるということでした。

 望の何でも言うこと聞くから友達でいてというのには裏がありましたけど、沙羅の嫌われてやるはそのままの意味です。でも、意味はそのままでも内容はこれまでに好きを届けようとしたのとはまた別の方法だし、過激になるでしょう。その一端が、最後のキスですね。見られてしまうかもしれないところでの口付け。この行為の意味は次回では明かされますが、これも深い意味はないですね。

 沙羅はまともじゃだめだと思ったんでしょう。別の言い方をすれば、嫌うのではだめ。嫌われなきゃだめだって沙羅は考えた。

 そして、これからも沙羅は好きな人に嫌われるための行為をしていくのでしょう。

 ……この先に何が待つのか……

 

 奈柚のお話に似てきちゃったのでそこはどうにか区別してやりたいですね。目的は沙羅と菜柚ではだいぶ異なってはいますが行為は同じようなものですからね。路線自体を変えるのは容易ではないかもしれませんが、見せ方を変えることで違うものにすることができるかなと思うのでそういうのも意識してやっていきたいです。

 

 ではまた。

 

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