HPを始めて三年半と少し。一話を書いたのはもう、五年以上前の話です。その時は、一話で終わりの予定でしたし、実はせつなの名前も別の名前だったりなんかしました。

 それから四話までを構成として考えて、四話までを書き終えたのが確か、四年くらい前です。

 つまり、美優子なんて最初はまったく考えてもいませんでした。美優子を考えたのはHPを作る際にこの作品を連載させようと思ったからで、五話以降なんてHPを初めてから考えたものです。

 なのに、涼香は、美優子を選びました。私がいつそう考えたのか、それは思い出せません。ただ、こういう言い方はしたくないですけど、私がそうしようと思ったからこそそれに固執してしまったのかもしれません。もっと客観的に見れば、別の終わりがあったかもしれませんし、なにより……美優子を選ばないこともあったかもしれません。それが涼香たちにとっていいことか悪いことかそれはわからないですけど。

 ……もっと別の何かといってしまうのは自分が満足できていないからなんでしょうか。それはそうは思いますし、実際満足は出来ていないかもしれません。でも、多分どんな終わりを描いたとしても完全に晴れやかな気分になることはなかったと思います。三年以上やれば所どころにああすればよかった、こうしたほうがよかったと思う事は積み重なりますからそれも仕方のないことなのかもしれませんが……

 ただ、後悔はしていないつもりです。私が後悔をしていれば涼香たちに申し訳ないのはもちろんですが、三年以上続けてきたものを完結させられたというのは自己満足だとしても嬉しいものでした。

 

 美優子を選んだこと、それが本当に涼香にとって最適だったのかそれはきっとわかりません。今の一番が未来の一番だなんて保障はどこにもないですから。でも、だからこそ今の一番を選ぶことが大切なのかもしれません。私は……私の思う一番を選んだつもりです。

 

 確かに、今までのせつなの苦しみ、自己犠牲。それがなんだったのかと思ってしまう自分はいます。でも、せつなを選んだとしたら終章に入ってからの美優子の苦しみはなんだったのかということにもなってしまいます。だから、多分この問いに答えはないのだと思います。

 せつなの苦しみは無駄じゃなかったと理由はつける事はできると思います。できるとは思いますけど、何をいっても私ですらそれを完全に納得する事はできないでしょう。ただ、悲しいことですけど悩みや苦しみ、努力が完全に報われるということは……ない、ですよね。それに理由をつけるのは自分なんです。この場合はせつな自身が涼香のためにしたことが無駄ではなかったと認めることが必要なんだと思います。その【種】はあるかもしれません。それを育てることが本当にせつなのためなのか……それも書き上げてみないとわからないことですけどね。

 

 ふふ、でも涼香の気持ちはさておくとしても私の立場からすると話の流れを見れば、せつなを選ばないというのはありえないのかなともちょっと思ったりもしています。美優子をないがしろにしてきたつもりはありませんが、せつなのことはずっと書き続けてきて着ましたからね。誕生日のことやそこからの涼香と美優子が仲直りをするところや、さつきさんと美優子に裏切られたと勘違いをした涼香を支えるせつな。ありえない、ですよね。流れからするとせつなを選ばないことが。その理由もはっきりしませんが……もしかしたら先ほど書いた【種】なのかもしれません。……叶わなかったからこそのその想いの先……それを書いてみたいのかも。

 また、それとは別の意味でせつなから逃げるつもりはないです。せつなルートに関してはこの終わりと同じようになってしまうのかもしれないでけど、テーマは少し変えたいと思います。美優子ルートに関しては好きの答えというものを私なりに書きましたけど、せつなルートを書くとしたら【恋】が取り上げられると思います。

 

 と、なんだか、せつなのことばかり書いてしまっていますね。ただ、美優子と涼香に関しては本編で書いたつもりです。それに……ここでせつなのことを語るのはともかく本編に書いていたことを補足として書くのはあまり好きではないので。ここではあえて語りませんが、ラストについて少し。

 涼香にとってあの幸せにするはプロポーズでした。照れくさくてそうとははっきりといえませんでしたけど、少なくても涼香にとってはそういう意味でした。美優子もそれをわかった上で涼香の気持ちに応えました。単純ですけど、そうやって支えあいながら、お互いを思いながら、一緒の未来を目指していく。それはやっぱり愛なんだと思います。その愛をこれからも二人で……

 と、もしかしたらこんなこと言っておいてなんですけど、もしかしたら二人のその後というか、……母親に関してのことを書くかもです。さっき流れがどうとか言いましたけど、さつきさんや母親に関してのことならば美優子のほうがあっているような気もします。

 

 

 ……支離滅裂に頭に浮かんだことを書いてきていますけど……人間案外簡単に泣けるものですね。これを書き終えたからといって、この作品とお別れをするわけじゃない。それはわかっていますけど、でも、涙が出てきます。すごく寂しい気分にもなりますし、やっぱり未熟すぎたなと悔しくもなります。

 この終わりがどんなものか……どんなものを書いたのか……それはわかっているつもりです。自分でわかっているつもりです。

 けど、自分でこの作品を否定はしないです。三年以上この作品を書き続けて、今とは別の意味で泣いたりもしましたし、どうすればいいのかわからなくなって投げ出したくなったときだってありました。でも、ここまで来ることができた。それは誇らなきゃいけないことだって思います。自分でいうことじゃないかもしれませんけど、でもさっきも書いたように自分で否定してしまったら涼香たちに顔向けができません。だから、ここまでたどり着いた自分を認めます。涼香と美優子、二人の幸せを願い、そして叶えます。

 

 

 ……書き上げてから少し時間を置けばまともにかけるのかなと思いましたけど、やっぱりだめですね。どうすればいいのかわからない。何を書いても気持ちを表現できないきがします。ただ、でもこれだけは言わせてください。

 

 これまでありがとうございました。ここまでこれたのは皆様がこの作品を見て、愛してくださっておかげです。私一人でいたら絶対にここまでは来れなかった。途中で逃げていたと思います。だから、本当にありがとうございました。……本当に、ありがとうございました。

 そして、これからもよろしくお願いします。まだ彼女たちの物語はすべて終わったわけじゃありません。

 すべてを書き上げたら、もう一度……今度はもっとこんな自己満足じゃなくて、皆様に伝わるものを書きたいと思います。

 それではその時が来ることを願って、美優子ルートは終了といたしたいと思います。何度も同じことを言ってしまいますが、本当にありがとうございました。

 

 

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