さて……一応せつなとの区切りをつけて、美優子との良好な関係を保ってきた涼香に最大のトラウマが最悪の形でやってきましたね。

 

 今まで一応幸せの中にいたはずの涼香の足場はすべて崩れ去ってしまいました。母親の声でトラウマを刺激され、助けてくれたはず、守ってくれるはずのさつきさんはわけのわからないまま母親に協力し、唯一学院で涼香の過去を知っている美優子すらさつきさんの味方をしてしまう。

 そこに理由があることは涼香だってわからないはずはないでしょう。しかし、そんなもの関係ないです。どんな理由があれ、苦しんでいたことを知っている二人が裏切った。涼香にとってはそれがなによりも重大なことなんです。

 しかもタイミングが最悪ですね。さつきさんに裏切られてすべてを拒絶してしまうところに美優子という救いを見つけたのに、美優子までさつきさんの味方をしようとする。母親というトラウマを思い出し、一番信じていた二人に裏切られた。トラウマの大きさを考えれば、今までこのHPで傷ついたどんなキャラクターよりも傷ついていると思います。

 でも、これをどうにかすることが涼香の物語を完結させる上では避けては通れない道かなと考えています。果たしてこれが終わったあとにシリーズ自体を終わらせるかどうかは今のところは未定ですが。

 涼香の心情やらについては次話で語るのでこのくらいですが、さつきさんと美優子について少しフォローを。

 まずさつきさんですが……フォローといっても今回は語れることないですねw ネタバレはするのもされるのも嫌いなので、あまり多くはいえないです。けど、もちろん涼香のことを嫌いになったわけではありません。ただ、涼香の母親に協力する理由はありました。

 美優子に関しても多くはいえませんが、さつきさんが涼香の母親に協力しているのに対し美優子は、あくまでさつきさんに協力をしています。さつきさんのために涼香に、はなしを聞いてあげてと言いました。美優子もおそらくそれが涼香にとってつらい言葉というのは理解しているつもりでしたが、涼香の傷の深さまでは推し量ることができませんでした。美優子は美優子なりに涼香のためと思ったはずですけど、実際に傷を負っている涼香の気持ちを察するのはきっと同じ傷を持っていない美優子には不可能だったと思います。あと、なんといってもタイミングが悪かったですよね。さつきさんと一緒にいるところなんて見ていなければ涼香はこのあと美優子にこのことを話されたって冷静に聞けたかもしれません。まぁ、仕様ですがw

でも、涼香が好きなら美優子のすることは変わらないと思います。

 

 そして、せつなは一人蚊帳の外ですね。梨奈や夏樹、他の寮の人間が知る中せつなは何も知らず、この日は一人寮ですごしているでしょう。そして、帰ってきた涼香を見て、これからの涼香をみてどうするでしょうか。はじめは自分が涼香に関して何かをすることではないで自分を納得させようとするかもしれません。けど、おそらく涼香はこれから誰にも頼れることなく自分の闇に入っていくだけとなるでしょう。それをせつながどうするか、ですね。でも、今のせつなに勇気があるのかな。涼香の世界に入っていくだけの勇気が。

 

 今回も取り留めのないことばかりを書きましたがとりあえず今回はこの辺で。涼香はこのあとどうなってしまうのでしょうね。あ、あと予告でもないですけど次話はせつなメインです。多分。

 

 

ノベルTOP/S×STOP