……この話は必要だったでしょうか……。いや、もちろんせつなに話をするということは必要でしたけど、この後の展開を考えると似たようなことを繰り返してしまうんですよね。いえ、すでに涼香が苦しんでいるところがずっとほとんど同じことをしてますけど。

 おそらく終わりが見えてきてしまっているこの作品を終わらせたくなくて、私は必要以上に長引かせてしまっているんですね。

 ただ、そうだとしても登場人物の心情を一番表せられるのが小説の特性であり、それを深く掘り下げることが悪いことだとは思いません。自分でいうことではないかもしれませんが、せつなと美優子、そして涼香の心の動きの仔細を示すのは必要だと思います。

 

 せつなと美優子。

 涼香を強く想う二人は、同じ気持ちで涼香への愛を貫いています。

 涼香のためという気持ちを。

 求めているものは同じなのに、二人の道は大きく違ってしまっていますね。

 一方は涼香に頼られ、それに答えることが正しいのかと疑問に思いつつも目の前で苦しんでいる涼香を守ろうとするせつな。一方、涼香に嫌われてでも知ってしまった責任、いえ、知ってこそ生まれたさつきさんのことや涼香の過去への想いをやはり迷いつつも涼香へ伝えようとする美優子。

 どちらも、今の選択に絶対の自信は持てない。だけど今自分が選ぶ涼香への愛が間違ったものではないのだと信じて涼香への想いを果たそうとする。きっとそれはどちらも正しいし、優劣をつけることでもないんです。たまたま……といったら今までの三人の気持ちに失礼かもしれませんけど、偶然立場はこうなってしまい今の道を選ぶことになりました。

 その道を二人がどう歩いていくのかはこれからですけど、後悔のないように終わって欲しいと書いている身ながら思ってしまいますね。たとえ、涼香へ想いが通じなくても、自分は大好きな人のために自分の思うことをしたと事が終わったときに思ってもらいたいです。あ、そうなるといっているわけではないですw ならないとも限りませんがw

 今のところ一見すると、涼香はせつなに頼るばかりで美優子の話なんて聞くことはないようにも思えますけど、それをせつながどう考えるかも問題ですよね。せつなはこのままじゃ結局のところ涼香を守るだけで救えないという自覚はあるはずです。でも、言い方は悪いですけどやっと涼香を手に入れました。自分の望む形じゃなくても涼香から気持ちをもらいました。それは理屈じゃ片付けることのできない感情ですよね。さつきさんのことを知らずに、また美優子と違う道で涼香を救うのには何かが必要かもしれません。

 美優子は、美優子の想いがあるはずですけどそれが結局始めから三話たってもほとんど出てないですね。さつきさんの想いと、さつきさんが泣いてしまうほどの理由。それも涼香に知られたら、嫌われてしまうほどの。さつきさんは自分が涼香に愛されているとわかっているでしょう。なのに、嫌われてしまうと思う理由。となれば、理由は限られてくるでしょうけど、今のところはその仔細はわかりませんね。これもそれ以降で。ただ、何度か書いていますが、美優子はさつきさんのためと涼香のために動いているのであり、涼香の母親の味方は決してしていません。もう書いても問題ないと思いますが、さつきさんは形としては涼香の母親の味方をしています。涼香はそれをもう自分がどうでもよくなってしまったと思っていますが、そうではないことを美優子は伝えたいんですね。そして、涼香にとって悲しすぎる誤解を解くことが涼香への恩返し……書きすぎかなw

 

 でも、こうして遅延させているとしても話の終わりは近づいているんですよね……もちろん、今の話が終わったとしても続けることは不可能じゃないですけど、それでもメインのお話はやっぱりこれが終わりなんだと思います。あとは、とにかく涼香や美優子やせつなに限らず私としても悔いを残さずにがんばります。

 

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