闇、光を飲み込む夜の闇。
何も見えず、何も聞こえない。
あるのはすべてを飲み込み、さらってしまうかのような圧倒的な闇。
心には恐怖が宿り、一度隙を見せた心の中で際限なくふくらんでいく。
涙を流し、嗚咽を漏らしても闇は広がりふくらみ、深くなっていく。
その闇に溶け込んでしまえたら、さらわれてしまえれば。
夜明けの前。常闇、もっとも闇が深くなる時間。
その闇に溶けて消えてしまいたい。
夜が明けてしまう前に。
絶望の朝が訪れる前に。
夜が明けたその先、そこにはさらなる心の闇が待っているのだから。
---------------------------------------------
人を足を進めるのは希望じゃなくて意志、人の足を止めるのは絶望じゃなく諦め。この主人公にしようとしてる女の子は多分、諦めてしまってますね。それを希望へ向かう意志を持たせたい。あ、ちなみに同じところにある『無題」と前回の『雨』や今回のは別物の長編のネタとして考えてます。