少し中途半端な気もしますがこれで一応終了のつもりです。

 このままで本当にいいのかとか、香里奈がどうなるのか自分でも気になる部分はあるのですがその辺に切り込んでいくとどう折り合いをつけていいものか自分でもわからないので。

 

 茉利奈さんは本当は玲菜と関係を持つつもりなんてありませんでした。でも、一度無理やりにでも手に入れてしまったから手離せなくなってしまった。香里奈に対して後ろめたい気持ちもあったし、玲菜に申し訳ないと思っていても一度手にした喜びは簡単に手放せずずるずるとここまで来てしまい、そんな茉利奈を玲菜は救ってしまった。

 でも玲菜は香里奈と捨てるつもりはなく、これからも茉利奈との関係を続けていく。

 改めて文字に起こすと人として本当に許されないことをしているのですが、この二人にはそれだけの理由があるかもしれません。

 茉利奈はずっと孤独で自分のことを考えることを抑えて生きてきた。他人への共感を求めることもせず、また諦めていた。でもそこに玲菜が現れた。自分と同じような境遇を持ち、唯一心を許せた相手。その相手に傾倒するなというほうが難しいかもしれません。

 玲菜もまた茉利奈へは共感があったでしょう。茉利奈の香里奈への気持ちは玲菜の結月への気持ちと同じでしたから。それに茉利奈は初めて玲菜が憧れた大人の女性で、その憧れの人を愛しく想い、守りたいと願えたのは玲菜にとって香里奈を好きになったときと同じように大きなことでした。

 お互いに完璧な人間とは程遠い人間ですが、欠けた場所を相手が埋めてくれる。その心地よさが二人を繋いだのかもしれません。

 香里奈のことさえなければ理想的な関係だったかもしれませんが……最終的にはどうするんでしょうね。

 まぁ、玲菜の隣には二人がいてもいいのかもしれませんが…………いつか向き合う日が来るかもしれませんが……とりあえず今はこれでお別れさせていただきます。

 ここまでのお付き合いありがとうございました。

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