「ん、ちゅ……んっ」

 再びキスをしながらゆめの服をめくりあげ、お腹を出してさらに手をブラへと当てる。

 ほんのりとしているけれど、確かに感じる弾力。布地の上から軽く刺激するとゆめは

「……は、ぁ……んっ」

 私の手がもたらす刺激に切なげな声を上げる。

 頬を紅潮させ、恥ずかしに身をよじり、湿り気のある声。しかも小学生のようなゆめを背後から捕らえてそんなことをさせている。

(んっ……)

 している私の方が熱くなってしまうほど蠱惑的な姿。

「……み、さき……なに、する」

 荒く息を吐きながら私へと抗議する姿は残念ながら私を止める手段にはならないどころか、ゆめの求めることとは逆の効果しかもたらさない。

「……ひゃ、ぅ!」

 今度は背後から首筋を舐めあげたり、耳を甘噛みしたりとどちらかというと羞恥を煽るような愛情表現。

「…や、める。どう、した……んぁ」

「…………」

 内心申し訳ないという気持ちはあるわよ。数時間前彩音にあんなこと言っておいて、そもそもゆめが今こうして私の手の中にいるのだって彩音が私と同じことをしたからだというのに。

 でも今ごめんと謝ってしまうと罪悪感に負けてしまいそうで、私は無言でゆめのブラを取り去ることにした。

「……ふ、あ…んっ!」

 ポトンと、ソファの袖に落とされたブラにゆめは焦る声を上げようとしたけれどその唇をふさぎ、今度は舌を絡めていく。

「ちゅ、んちゅ……ふぁ、ゆめ……好きよ」

 一方的にしているときに愛を囁くのは卑怯ね。これは貴女が好きだからしているって意味に置き換えているようで。

 まして、本当にゆめは私を愛しているのだからそんな風に言われたら拒絶しにくくなる。

「み、さき?」

「………………」

 少しの葛藤。罪悪感と自己嫌悪と欲望のせめぎ合い。

(………あれこれ考えるのはやめにしましょ)

 もうここまでしてしまったのにおさまりがつくほど私は人間ができてないもの。いちいち自分の行動の理由とかそんなことを考えていたら何もできなくなってしまう。

「……私だって、あんたの恋人なのよ。彩音とばっかりなんてそれはそれで寂しいの」

(……彩音以上に最低ね)

 またもゆめの良心につけ込もうとしている。

 でも、そういうことを考えるのは今はこれでおしまいにする。

「……美咲…んぁ!」

 ゆめの返答は聞かず、私は直にゆめの胸の突起に触れた。

「んぁ……はぁ、あ。んん……ふ、きゅ…ぁ」

 優しく指でなぞり、乳頭の周辺をくすぐるようにするとゆめの声に湿り気が増していく。

 調子に乗り、完全に服をめくりあげて胸を外気にさらすと今度は両手で全体全体で胸をつかみ、くにゅっと形を変えさせながら愛撫を加えていく。

「ちゅ……んちゅ、んはぁ」

 その間に首や肩、耳を責めることも忘れない。

 少しするとゆめの体が私の手管に反応する。

「乳首、固くなってるわよ。気持ちいいの?」

「……ぁ、ぅ……」

「そうよね? エッチな顔になってきてるもの」

「いう、なぁ………んふぁ、あぁ」

 やめろじゃなくて、言うな。それがまた免罪符になって私の欲を刺激する。

「だーめ。ちゅ…ん……ぺろ。だって、ゆめの可愛いところもっと見たいもの。もっと気持ちよくしてあげる」

「あ、ふ…ぁ…あぁ、ち、くび、だ、め……んぁ」

 左手では固くなった乳首の頭をぽんぽんとなんども押したり、右手では強すぎないように乳首周りをくすぐるようにこする。

「んふふ、ゆめこっち向いて」

「ふ、あ……? ん、ぁっ……ふぁ」

 ゆめはまだ羞恥があるのかあまり声を上げてくれないけれど、快感を得ているのは間違いないようで瞳には涙も浮かび蕩けた表情を見せる。

(これは、ちょっとたまらないわね)

 小学生のようなゆめにこんな顔をさせているという独特の背徳感に私は酔いしれて、もっとゆめを感じさせたくなって胸への責めを激しくしていく。

 こすり、つまみ、引っ張り、撫で、押し、考えてというよりは本能的にゆめを感じさせたい気持ちが私の手を、指を動かしてそのたびにもれるゆめの嬌声に私の心は溶けていく。

「……み、さき……美咲……んぁ、あぁ……ん」

 ゆめはもう抵抗はしなくて私にされるがままでその熱くなった体を私へと傾ける。

「好きよ、ゆめ。好き」

 今度は打算からじゃなくて本音でそれを伝えて、三度キスをする。

「んゆ……ちゅ……ふぁくちゅ、ちゅく」

 ゆめの中に入れた舌にゆめも応えてくれて、深くキスを交わす。

「ふぁ、……んっ、ちゅ……くちゅっ……」

 キスをしながらも胸を責める手は止まらなく、時折強い悦楽にゆめの舌が硬直するのが面白い。

「は……ぁ……は、ぁ……あ……み、さき。んっ…わ、たし」

 キスを終えた後のゆめの余裕のない声。

「ふふ、ゆめってほんと胸弱いわよね。イキそうなんだ」

「っ………二人が、いつも……いじる、から……」

 性感帯を指摘されるのは独特の恥ずかしさがある。でも、もう私たちにそれを隠すことなてできるわけもなくてゆめがいじけたように認めるのがあまりにも可愛くて、

「それなら責任をとってあげないとね」

 と、私はラストスパートをかけていった。

「んっ……くぅ…、ふきゅ……ん、ぁ」

「ほら、ゆめはこうされるの好きよね。気持ちいいでしょ」

 クニクニと二本の指で乳首をもてあそぶとゆめは私の腕の中で、はぁはぁと湿り気の混じった息を吐き、快感に耐えるように身を固くする。

「我慢しないでいつでもイッていいのよ。ほらほら」

 強くしすぎて痛くしないように気を付けながらゆめの胸への責めを強くしていく。

「……ふぁ、ぅ…あぁ、っぁあ」

 もう声も我慢していない。

 私からもたらされる快感にあられもなく声をあげ、私にすべてを委ねる。

「み、さき……ん、ぁあ、ぁ、くぅ……んっ……」

 反射的に私を求める姿に私も興奮し、体を奥を熱くしながら

「イッちゃいなさい」

 と耳元で囁くと、

「っ……あんっ……ふぁ、あぁぁ!」

 決して大きな声を上げることはなかったけど快感を余すことなく表す声を上げてゆめは達した。

「はあ……は、ぁ」

 くたっと脱力したゆめを優しく抱きとめ、私は

(……………………何やってるのよーーーー)

 彩音並みのことをしてしまったことに激しく後悔するのだった。

前へ/続き

ノベル/Trinity top