日本に戻って、この学校に来たのは別に決めていたわけじゃないわ。ただ日本に来ても親が忙しいのはわかっていたから寮暮らしの方が都合がよかったってだけ。

 寮がいいとかそういうことは思わなかったわよ。だって、どこでも当たり前にみんなしてるって思ってたもの。

 こっちで初めてしたのは瑞奈。理由は大したことじゃないわ。

 部屋が同じだったから。

 初めてしたのはいつだったかしら? たぶん入学してから一週間かそこらが経ったときだったわね。

 週末の夜、瑞奈を誘ったの。

 瑞奈は知らなったから、最初は冗談とでも思っていたんでしょうね。できるんならすればいいみたいな態度だった。

 私はもちろん冗談のつもりなんてなかったから、あっさりと唇を奪ってベッドに瑞奈を押し倒したわ。

 それでも瑞奈は本気には思わなかったんでしょうね。私が帰国子女だったっていうのもあるのかもしれないけれど、少しは焦っていたようだっただけで同じように挑発してきたわ。

 これは、あとから本人に聞いたことだけど服を脱がされたときにはもう抵抗できる空気じゃなかったらしいけど。

 まぁ、私はあまりにも自然にそうしたし、人を呼ぶことはそれはそれで躊躇するだろうし、私を傷つけるかもしれない。

 だから瑞奈は私にされるがままになって、そのままこの国で初めてのエッチをしたわ。 

 瑞奈は……結局なんでそんなことをされたのかわからかったんでしょうね。

 次の日からは、瑞奈はとはぎこちなくなった。けれど、それがなんでかわからなくてまた誘った日、瑞奈はなんでこんなことをするのかって聞いてきたわ。

 私こそなんでそんなこと聞かれるかわからなかったけれど、お姉さまのことを答えたわ。仲のいい間柄なんだからエッチしても普通でしょって。

 思えば、この国ではそれが最初のターニングポイントだったんでしょうね。

 けど、瑞奈は……いい子だったから。おかしいといえば私を傷つけるのは明白だった。帰国子女で、初めて日本に来た私をそんな風に傷つけたくはないって思ったらしいわ。

 ふふ、もっとも私のテクニックにメロメロだったのかもしれないけれど? 

 ……そんな顔しないでよ、冗談の一つだって言いたくなるのよ、私だって。

 けれど、せめて瑞奈だけにしておけばよかったんでしょうね。

 次にしたのは今は……寮を出ている子だけど一人部屋の少し気が小さい子だったわ。

 いつも一人でいて寂しそうにしている子だったの。けど、別に都合がいいとか思ったわけじゃないわ。たまたま学校で二人きりで作業をしたりして、放課後の図書室でキスをしたの。

 もともとそういうことに興味があった子でただのキスじゃ終わらなくて、その日の夜にその子の部屋に行ったわ。

 それが二人目。

 もうそれ以降はよく覚えていないわね。何人かと体を重ねていくうちに、噂になっていった。好奇心旺盛な年頃だしね。向こうからくるってことも多かったわ。

 あ、一応言っておくけれど誰彼構わずってわけじゃないのよ。お姉さまにそういうことが苦手な子もいるからそういう子にはしちゃだめって教わってたもの。

 とにかく、私はいつの間にか向こうにいたころと同じようにみんなに求められる存在になってた。

 もっとも、瑞奈はたぶん面白くなく思ってたんでしょうけどね。ん……面白くなくっていうのは違うわね。でも、快くは思ってなかった。

 お姉さまのことを話したのは瑞奈だけで、私がエッチをする理由を知ってるのも瑞奈だけだったから。

 ほかの子にはただ女の子なら誰でも抱く人間って思われてる程度だったんでしょうね。

 私はそれでなんの不満もなかったのだけれど。だって何度も言うようにそれが当たり前だったからね。友達とのスキンシップをしているに過ぎなかった。

 そんな風に夏休みまでを過ごしていった。

 

10−2/10−4

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