【蘭先輩のもの】になってから、千秋さんとの距離は明らかに変わった。

 初めて蘭先輩や千秋さんとした日の翌日には、あんなことになったことを本気で謝ってくれた。

 巻き込んだことを心の底から後悔したような顔をしていた。

 でも、蘭先輩との関係を伝えられた時千秋さんはひどく無感情に「おねえさまがそういうなら」ってそういっただけだった。

 その時私は蘭先輩のものになったことを後悔したけれど、同時に私の千秋さんへの気持ちが本物だって気づいた。

 ……本当に千秋さんが好きだから、後悔した。こんな形で千秋さんと関係を持つことに。

 それから千秋さんとの距離が変わった。

 クラスの中とか人前じゃ仲よくしてくれるけれど、二人きりなんてめったにならないし、なっても会話はほとんどない。

 ……多分、嫌われてしまったのだと思う。

 でも、今更蘭先輩に逆らえるわけもなくて私は爛れた時間を過ごすようになっていった。

 

 

(……違うか)

 蘭先輩に逆らえないから今の関係を受け入れてるんじゃない。

「んっ……ちゅ……あむ」

 蘭先輩のものとしての私じゃなかったら、二度と千秋さんと話すことも……こんなことをすることもないからだ。

「ふぁ……千秋さん……ぁ、んっ」

 千秋さんを抱きながら体のいたるところに口づけをする。

 運動をしているおかげか千秋さんの体はほんとに綺麗。いたるところが引き締まっているのに、こうして触れる体はとても柔らかくて女の子だということを改めて思わされる。

「おねえさま…ぁ、もっと、……してぇ。あ……ぁああ」

 恋をする女の子だって。

「んちゅ…あむぁ……じゅる…あちゅ、んっ……えぇ、千秋。もっともっと、いくらでもしてあげるわ。んっ」

「あぁ……嬉しい、です……お姉さま。あ、そこぉ。ぁっふああ」

 蘭先輩の指が千秋さんのあそこを弄っている。ぐちゅぐちゅと艶めかしい音が響く。

 その音を聞きながら私は千秋さんの胸に口づけをする。

「ぁむ、ちゅ……じゅるぅ…あちゅ」

 綺麗なピンク色をした乳輪を舐めまわして、固くなった突起に舌で弾く。

 空いた手でもう片方の胸を責める。

「ん、あはぁ……っあっふ……あぁっ、…ぁ……あ!」

 千秋さんのあられもない声。きっと私たち以外は聞いたことのない声、姿。

(……冬海ちゃんが見たらどう思うかな)

 千秋さんに憧れている子は多い。けど、知っているのは私たちだけ。

 それに優越感を感じないわけじゃないわ。みんなの憧れでの蘭先輩や千秋さんとこんなことをしている。想像だけでしかできないような子たちがいる中、憧れの二人といやらしいことをしている。

 でも……

(んっ……)

 きゅんって下半身が疼く。

 その感覚がとても虚しく感じて私は口も手も動かしながら上目づかいに千秋さんを見つめた。

「あぁぁ、お姉さま……おねえさまぁ…あっ、ああぁ。んっ。あぁあ」

 幸せそうに表情を蕩けさせて悦楽の声を上げる。……蘭先輩のことを呼びながら。

「いい子ね、千秋。このままよくしてあげる」

 ちゅぶ、くちゅ……ぁじゅる…クチャ……ちゅ

 見上げた先で激しいキス。

 じゅちゅ、グチャ……じゅぷ、ぢゅ……ぷちゅ

 下げた視線の先に激しく前後する蘭先輩の手。

(……千秋さん)

 私も負けじと胸を責める行為に熱を込めた。

 乳首がべとべとになるほどに舌を蠢かし、痛いんじゃってほどにつねり、ひっぱり、あらゆる愛撫をくわえる。

 こんなこと一か月前には考えられなかった。

 でも、今の私は知ってるから、火照った体には少しの痛みなんて快感に変わること。どうすれば女の子が気持ち良くなるのかっていうことを知ってしまっている。

「はぁ……は……っあぁ、ぁつ……っ……ああぁ」 

 ほら、千秋さんとっても気持ちよさそう。

「っあん、あっ…あっ、あっ……ぁああ」

 千秋さんの限界が近いってわかる。もうすぐ絶頂を向かえるあの一番気持ちいい感覚。エクスタシー手前で、ずっとそれが続いて欲しいような早く一番の高みにのぼりつめたくもあるそんなとっても恥ずかしくていやらしくて、気持ちいい時間。

「おねえ、さ、まぁ……あぁぁっ……き、ます……いっちゃう! あぁああ」

「いいのよ。イきなさい。足りなかったらいくらでもしてあげるんだから、好きにイっていいのいやらしい千秋をもっと見せて」

「……は、い……ぁあぁあ……っああ、っくぁ、……ぁっあぁ……イっく……あぁああ」

 千秋さんがイク。その姿を見たくて……見たくなくて私は送っていた視線を戻してただ自分の【作業】に集中した。

「じゅりゅ…ちゅぅぅ……あむ……ぺろ……あむ」

 そして、数秒後。

「はあぁああ! あぁ、…あぁぁ……ぁああつ」

 千秋さんが大きな声をあげながら体をそらして絶頂を迎えた。

「ぁ……はぁ……は……ふ……ぁ」

 乱れた吐息。

(……綺麗)

 どんな時でも千秋さんのことをそう思うけど、私はこの時の千秋さんが一番綺麗だって思う。

 赤く染まった肌と艶めかしい表情。

(……………)

 また体が疼いちゃう。刺激を求めて体をくねらせる。

「……鈴ちゃん」

 それを目ざとく蘭先輩に見つけられて、舌なめずりをしながら呼ばれた。

「こっち、いらっしゃい」

「……はい。蘭先輩」

 ほんとはこんなことをしたいわけじゃない。けど……逆らえない。逆らう理由よりも、こうしていたいという気持ちの方が強いから。

「んっ……」

 まずは、キス。

 ふっくらとした蘭先輩の唇に自分の唇を重ねて、舌を絡めていく。

 この日初めてのキス。千秋さんとはしていないキス。

「…むちゅ、じゅりゅ……あむぁ…ちゅ」

 私の方から積極的に蘭先輩の口腔に舌を突き入れ、熱い感触を感じながら蘭先輩の中をかき回す。

 体を寄せて胸と合わせると、意識的に胸の突起を擦りあわせながら蘭先輩とのキスをむさぼる。

「ふあぁあ……あ、ふふ……いい子ね、鈴ちゃん」

 唇から二人の唾液がまざったものをたらしながら蘭先輩は私の頭を撫でる。

「ありがとう、ございます……」

 私はそれをどこか無感情に受け取りながら唇の端から垂れたそれを舐めとり、手を蘭先輩の胸に持っていくと、その手を取られた。

「……今日はもう、こっち……」

 そのまま手を下へともっていかれて、そこに触れる。

 くちゅっとした艶めかしい音と、熱い蜜。

「……自分で触ってたわけでもないのに、もうこんなにして。相変わらずいやらしいですね。蘭先輩は」

「んっ。そうよ。貴女たちが可愛いから、もうこんなになっちゃったのよ。責任取りなさい」

(………そんなの私が取ってもらいたい)

 心でそう思いながら

「いいですよ、いやらしい蘭先輩のこと、もっといやらしくしてあげます」

 口元を歪めて私はそう言っていた。

 トロトロと透明な雫を垂らすそこに顔を近づけて、躊躇なく舌を差し出す。

「ペロ、ぢゅぅぅ……れろ…ちゅぷ…」

「あぁ……は、そう、じょうず……もっと、舐めて……吸って……あぁあ」

「はい……ぢちゅぅぅぅ……あむっ……じゅちゅ……じゅぷ」

 言われたとおりに舌を動かして、時には陰唇をくわえ引っ張り空いた先に指を突き入れる。

 最初は人差し指で浅く入口をこすり、ついで中指を奥深くに進ませていく。

「あ、っい……です。蘭先輩の中、それにすごく締め付けて……んっ、私まで気持ち良くなっちゃうじゃないですか」

「んっあぁ、ぁ……駄目よ、自分でしちゃ……後で私がご褒美、あげるんだからぁ…っああぁ」

「はい……わかって、ます……」

(人って変わるのね)

 こんなことが当然のように言えちゃうんだから……

 心ではそんな風に冷めたことを思ってても体は熱さを増すばかりで、次の快感が欲しくて夢中で蘭先輩のことをむさぼる。

「あん、ぁっ……ぁあっああっ……ほん、と……すずちゃんてば……可愛い……」

 ぐちゅぐちゅと激しく音を立たせながら指をかき回して舌で膣の花びらを舐める。

「はぁ……ぁ、そう……それ……んっああぁ、っあ! ……ね…ぇ……もっとぉ……」

 もっとっていうおねだりが何のことかはわかってる。蘭先輩が好きなのは中を弄られながら、固くなった女の子の象徴を責められること。

 皮を剥かれたそれは指でつまめるくらいにはっきり大きくなっていて、与えられる刺激と快感を今か今かと待ち望んでいる。

「……っじゅ…あぁ、ちゅぅぅ……」

 けど、私は蘭先輩が望んでいる場所には手を付けずにむしろ、責めを弱めた。

「ぁん……いじ、わるぅ……」

「……こうされるのが好きなくせに……」

 小さくつぶやいた。多分、呆れて。誰に言ったわけでもない。

 けど……

「……は……ぃ」

(っ!?)

 従順にうなづく蘭先輩に驚きを隠せず見上げると

「鈴ちゃん……して」

 扇情的な顔でそう訴える蘭先輩がいた。それはさっきとは違うけれど、これまで見たことのないような表情で

「……はい」

 私は素直にうなづいていた。

「あちゅ…れろ……ぢぅぅ…あむちゅぱ……」

 口に含んだまま吸って、舌で弾くようにこする。舌先で撫でるように舐めて、もう一度強さを増す。

「あぁああ、んっ……ぁあ、それ、それぇ……ああ」

「んっ……こっち、も……でしょ!」

 今度は舌と同時に指を動かす。

「あぁあ、んっ、そう、……きもちいい……さい、こう……あぁああ、んっ、それ……もっと。……ぁぁああ、っあああ」

 淫らに喘ぐ蘭先輩。

 それでもその姿はいやらしいというよりも、美しいって表現するほうがあっている気がする。

 憧れている人がたくさんいる。お人形さんみたいに美しい人。

 綺麗な金髪を振り乱し、碧眼の瞳を快楽に潤ませあられもなく声を上げる。

 倒錯した快感を感じてしまいそうな、背徳的な気持ち。

「あっあぁつ……ぁん、っき、そ……う……ぁあああ」

「イってください、蘭先輩のイクところ見たいです…ぁゅ……じゅぷ」

「すず、ちゃ……ぁっああ、ぁあ。ぁあ、ふぁああ……ぁああ!!」

 蘭先輩がぐって体を縮めると、指が強く締め付けられた。

「あ、はぁ……あ……ぁっふ」

 脱力した汗ばんだ体をベッドに預け、蘭先輩は私へと手を伸ばして優しく撫でる。

「とっても、よかった……」

「はい、ありがとうございます」

「ねぇ……鈴ちゃん」

 誘うような表情。キスを求めてるのを理解して私は蘭先輩に体を寄せようとすると

「……鈴」

 背中に柔らかな感触を感じてから、ベッドへ押し倒された。

「今度は、鈴の番だよ」

(あ……)

 私を見下ろす千秋さんの姿と、その声に、私の体は素直に反応してて

「……うん」

 私はそのまま二人からの愛を体いっぱいに感じた。

(……何やってるんだろう)

 体の快感と引き換えに心にそんな虚無感を抱えながら。

 

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